今日は一般家庭の太陽光発電設備のはなし。
目次
太陽光発電の今
太陽光発電で売電を、、という謳い文句で住宅市場に登場しはじめたのは私が大学のころなので10年前くらい。
その頃は売電が30円/kwhくらいの時だった。だけど設置費用も高かったと思う。
今は設置価格が安くなり、一般の人も手が届くようになったが、売電の価格も相対的に安くなり、電気料金よりも売電価格が安くなってしまったため、結局太陽光のメーカーさんたちは電気の自給自足だとか防災設備といった販売路線に切り替えたわけだ。
現状、バカでっかい蓄電池を設置しない限り、消費電力は消費電力、売電は売った分だけお金が入るといった具合で自給自足の実感は皆無だ。
しかし、いろいろ面白そうだったので我が家にも屋根に太陽光発電設備をつけてみたのでその実績を、太陽光設備を迷っている方へ届けようと思う。
太陽光発電のシステム概要
太陽光エネルギーの利用方法を分類すると、以下の3種類。
・太陽光エネルギーを電気に変換し、その時の消費電力に利用する。 ...①
・太陽光エネルギーを電気に変換し、売電する。 ...②
・太陽光エネルギーを電気に変換し、蓄電池に溜める。 ...③
これを夜間電力が安いプランで運用する。
例えば昼間電力が高い時間帯は①で電気代をかけずに消費し、余った分は②でお金にするといった感じだ。
③の設備があれば、日中に溜めておき、日が暮れてからの電力消費がピークになる夕方から就寝までの時間に利用するといった具合だ。
余談ではあるが、③の設備は太陽光発電設備がなくとも、夜間電力で充電しておき、日中に利用するという活用も可能だ。
得か損かの検証
これでどれだけ得をするのかというのがみんなが知りたいところだろう。
まず、条件の整理から
大人2人子供2人の4人暮らし、キッチンはHIコンロ、給湯器は都市ガス
太陽光パネル 6.54kw
蓄電池 6.5kw
電気プランは日中28円、夜間10.7円(23時~7時まで)
売電価格は10年間21円固定とする。
施工費用は10年間のローン費用とする。
出し惜しんでも仕方が無いので、計算結果が下記のグラフだ。
設置しなかった場合の想定電気料金と現在の請求額+工事費+売電価格の合計との比較を行った。
※実際の請求額とは現在の電気料金である。
※変えなかった場合の電気料金とは消費量+自家消費量を従来の電気プランに当てはめた電気料金(想定)である。
※ローン金額とは施工費を10年ローンとした際の1カ月当たりの金額である。
なんと!どう良い目に見てもマイナスである。
そう、10年で考えればマイナスの結果なのだ。
金額としては1年で45,000円程度の赤字であった。
耐久年数はメーカー的には30年とのこと。その前に屋根がダメになりそう。
とても残念だが、屋根が朽ちるまでの頑張りに期待しよう。
お金以外のメリットについて
お金の話以外に太陽光発電設備を導入して気が付いたことを書いておこうと思う。
- 電力の消費値と発電値の見える化によって、発電値以上の消費(不必要な大きな電気消費)に対してもったいないと思うようになった。
- つけっぱなしに対して設置前のような罪悪感が無くなり、ストレスが減った。
- やっぱり停電になった時、予備電源があるのは心強い。
1つ目は太陽光発電設備でなくとも、家庭用の電力モニターなどを利用しても体験できる。2kwとか3kwに瞬間消費量が跳ね上がると、すぐパトロールが始まる感じ。
2つ目については、生活をする上でなかなか重要なことだと思う。我慢イクナイ。
3つ目について、停電の場合は指定コンセントからになるが蓄電池の電力を利用することが出来る。またその時に発電している電力は電池に蓄電される。落ち着いて携帯の充電が家の中で出来るのはありがたい。
さいごに
結果はいいものではなかったですが、みなさんも自宅に太陽光発電設備いかがでしょうか。こんなことならもう少し施工費折衝すればよかったなぁ。
それでは