ガジェット好きの建築設計事務所所員のつぶやき

ここでは日々の思ったことを深堀りします。

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床暖房の闇

少し前、リビング床のフローリングのリフォームがしたいけどガス式の床暖房が入っていて、やってくれる業者が見つからない、と相談がありました。

 

僕も理由が分からなかったので、調べました。

 

まず、なぜ出来ないのか。

ガス式の床暖房は水で満たされたホースと断熱材が合わさったユニットが床仕上げの下に設置されます。

そのユニットの上にフローリングなどの仕上げを釘などで固定していくわけですが、ユニットに水の入ったホースが入っているので釘を打てる部分が限られている様です。

釘が打てない部分は接着剤などを使うらしいのですが、これが床だけを剥がすことが出来ない理由になっている様です。

間違いなく床剥がす時に床暖のユニットが壊れますね。ガス式でも電気式でも出来ない理由は一緒ですね。

 

まあ、リフォームのことを考える大工さんや工務店はないかもしれませんね。


次に対策ですね。

まあ床暖をやり直せば良いのですが、そうも言ってられませんね。

相談の方の不満は無垢のフローリングが傷だらけでなんとかしたいということだったのでフローリングのサンディング+ウレタン塗装みたいな工法もあるよと回答しました。

 

最後に設計から考えます。

単純に床暖と床仕上げの間にもう一層、接着剤問題を解決出来る何かを考えれば簡単に解体出来るのでしょうが、適当にベニヤなどを入れるだけでは床暖の能力を落としてしまいます。

 

方向性としては、鉄板など熱を通しやすいものとすることでリフォーム対策だけを行うか、逆に比熱の大きいもので床暖の熱を溜めておけるような素材を考えるか、ですかね。

水よりも冷めにくい素材がベスト。今後省エネ素材はどんどん開発されることが予想されるので、アンテナ張っていこうと思います。